注文住宅のホームインスペクション(住宅診断)のタイミング

これから注文住宅を建築する人、つまり施主にとって、住宅の安全性や施工精度は重要な関心事の1つです。もし、いくつもの施工不良があったら、新居での生活も安心できませんし、ストレスを抱えて暮らすことになるかもしれません。

最近は、注文住宅でもハウスメーカーや工務店が委託する検査機関以外に、施主が自ら依頼する第三者のホームインスペクション(住宅診断)の利用が非常に増えました。そこで、注文住宅を建てる人におすすめのホームインスペクションのおすすめのタイミングを紹介するので、皆さんが建築するときの参考としてください。

注文住宅でもホームインスペクションの依頼者は多い

法規制などの制約はあるものの、施主が思い描く住宅をオーダーし、自由にプランニングした注文住宅ですが、その施工品質を保つために、第三者のホームインスペクションを依頼する人が本当に多くなりました。

以前は、建売住宅(分譲住宅)を購入する人や中古住宅を購入する人が多数を占めていましたが、今では注文住宅を建築する人も当たり前のように利用するようになっています。

注文住宅では、完成物件と違って、着工段階から完成までの間に複数回の検査を依頼することができ、より安全性を確認できることで安心感の高いサービスと言えます。とはいえ、なかには施工不良がいくつも見つかって、補修(是正)工事をしてもらうことが多い現場も少なくありません。

決して安い費用ではないものの、長く暮らすマイホームの施工品質を一定程度以上に保つためにも、検討することをおすすめします。

注文住宅にホームインスペクションを入れるタイミングのおすすめ6選

ホームインスペクションのタイミング6選

注文住宅を建てる人に、おすすめしたいホームインスペクション(住宅診断)のタイミングを紹介します。入れておきたいタイミング(工程)は10前後もあるのですが、そのなかでおすすめの6項目を紹介しています。

ただし、建物の構造・工法・工程などによっては、この項目がそのまま当てはまらないケースもあるため、個別の具体的なタイミングについては、ホームインスペクション業者やハウスメーカー、工務店にも相談するとよいでしょう。

1. 基礎配筋工事

1つ目におすすめするホームインスペクションのタイミングは、基礎配筋工事の検査です。

建物の基礎と言えば、大変重要な部位であることは誰でもイメージできると思いますが、その基礎工事のなかでも、配筋工事は重要です。鉄筋と鉄筋の間隔(ピッチ)、かぶり厚さ、配筋の形状・配置、継手の位置・定着長さなど多岐にわたる検査項目を確認しなければなりません。

コンクリートを打った後は目視確認できなくなる範囲なので、優先的に依頼すべきホームインスペクションのタイミングだと言えます。

2.基礎立ち上がりのコンクリート打設前

2つめにおすすめするタイミングは、基礎立ち上がりのコンクリート打設前です。

立ち上がりとは、基礎の垂直方向の部分です。コンクリートを打設する前には型枠を設置していきますが、型枠設置後・コンクリート打設前のタイミングでホームインスペクションを入れると、アンカーボルトの位置や固定状況、かぶり厚さなどの大事な項目を確認することができます。

指摘事項もよく上がるタイミングですから、前向きに検討したい項目です。

3.構造躯体の金物

ホームインスペクションの依頼者から、「構造を見てほしい」と言われることが多いですが、構造耐力上の大事な部位の確認として代表的なものは、上棟後しばらくしてから確認する構造躯体の金物検査です。

注意点は、上棟日にインスペクションをするのではなく、上棟後、構造金物を取り付けてから実施するということです。上棟日の時点では、金物が取り付けられておらず、大事な部分を確認できないことになるからです。

柱・梁・筋交いなどの構造材とそれらを留めている構造金物に、大きな施工不具合があっては建物の基本構造を心配しなければなりませんので、検査しておきたいタイミングですね。

4.外壁防水工事

構造耐力と直接に関係する部位ではないですが、雨漏りを防ぐという意味で非常に大事なインスペクションのタイミングが、外壁の防水シート(防水紙)の検査です。

防水シートには、外壁材のどこかを突破して外壁内へ浸水してきた雨水を防ぐ役割があり、雨漏りを未然に防ぐためにも大事な部位の確認と言えます。シートの破れや乱れといった単純ミスもあれば、シートの重ね順を間違えているケースなど、様々な指摘事項があがることがあります。

外壁ではなく屋根の防水(ルーフィング)は、この時に同時に確認できることもあれば、構造躯体の金物検査のタイミングで確認できることもあります。

5.外壁断熱工事

断熱工事も施工不良が起きやすい工程の1つです。著しい隙間があったり、厚みが不足したいたりするなど、施工不良が発生しやすいのです。

室内の壁下地材を施工する前のタイミングで検査することになりますが、工程の組み方次第では、屋根防水工事の検査と一緒に外壁断熱材の多くの範囲を確認できることもあります。

6.竣工後・引渡し前

注文住宅に関わらず、建売住宅を購入する人も多くの人が利用しているのが、建物の竣工後(完成後)・引渡し前のタイミングで行うホームインスペクションです。

竣工立会いや内覧会などと呼ばれることもある機会ですが、建物の完成仕上がり状態を確認することができます。このときに、建物プランによっては、床下および小屋裏のなかまでチェックしてもらうのもおすすめです。

工程次第でさらにおすすめのタイミングもある

建築中のおすすめタイミング2つ

注文住宅におけるおすすめのホームインスペクションのタイミングを紹介しましたが、番外編として、あと2つのタイミングについても紹介しておきます。

基礎コンクリート打設時

番外編の1つ目は、基礎コンクリートを打設するときに立ち会ってもらって、打設の方法・アンカーボルト等のずれの確認をしてもらうインスペクションです。

コンクリートを打設するときに丁寧にしておかないと打設不良となり、あとから基礎のひび割れが大量発生することもありますので、できれば、利用しておきたいタイミングです。

土台設置後

もう1つの番外編は、基礎コンクリートの上に土台を設置した後・床張りする前のタイミングです。土台敷きの検査などと言われています。

あってほしくない指摘事例ですが、アンカーボルトが土台からはずれていたということもあるので、前述の基礎コンクリート打設と同様に注視したいホームインスペクションのタイミングです。

ホームインスペクション業者への相談は早めをおすすめ

注文住宅を建築する人で、第三者のホームインスペクション(住宅診断)を依頼する人のなかには、着工後にホームインスペクション業者へ問い合わせる人もいますが、その時点で隠れて見られなくなった範囲をチェックすることができません。

なかには、完成間近になってから建築途中も見てほしいとお願いされることがありますが、完成間近の状況は養生等もあり、確認できる範囲が限定されてしまいます。

大事なタイミングで専門家に診てもらうためにも、早めに問合せておくことも大事だとお考えください。着工日の1カ月ほど前に相談しておくことをおすすめします。

住宅診断

第三者の一級建築士の住宅診断!

住宅購入・建築に際して、第三者の一級建築士が主に買主の依頼で住宅診断(ホームインスペクション)を行う。施工不具合や著しい劣化の有無を調査し、依頼者へ報告することで、購入判断や補修・メンテナンスの参考にすることができる。