売主が居住中の中古住宅はいつ住宅診断(ホームインスペクション)すべきか?

(質問)
購入を検討中の中古住宅を購入前に住宅診断(ホームインスペクション)しておきたいと考えています。

しかし、売主がその住宅に現在も居住中であり、家具や大型家電もおいてあるのですが、このような場合は購入後に住宅診断(ホームインスペクション)を利用した方がよいのでしょうか。

住宅診断(ホームインスペクション)に関するQ&Aの回答

中古住宅の売買では、売主である所有者が居住しながら売却しようとするケースは多いです。そのようなケースでは、買主が「住んでいるところを住宅診断(ホームインスペクション)すると失礼ではないか」「家具や家電などが邪魔であまり診断に適していないのではないか」などと考えることもあります。

まず、売主が居住しているからといって遠慮しすぎることはありません。ほとんどの売主は買ってもらいたいと考えているわけですから、購入判断のために住宅診断(ホームインスペクション)をしたいというのであれば、ほとんどの売主が調査を承諾してくれます。

もう1つの「家具や家電などが邪魔であまり診断に適していないのではないか」については、少し検討が必要です。確かに、現地で調査する際には障害物となるものはない方がよいです。

ベッドやタンス、冷蔵庫などが置いてある箇所は直接的に調査することができませんので、無い方がよいのは間違いありません。ちなみに、居住中の調査ではクローゼットなどの収納内部も荷物が多くて詳細を確認できないことも多いです。

しかし、これを理由に購入後(売主が退去後)に住宅診断(ホームインスペクション)をするというのも、当初の購入判断のための利用という意味からすれば、あまり意味をなしません。購入後のリフォームやリノベーションの参考にするためというのであればよいのですが、多くの人が購入判断のために利用することを考えれば、購入前に利用してほしいものです。

お勧めするのは、売主が居住中であっても購入前に住宅診断(ホームインスペクション)を実施することです。その診断時にできる範囲で調査をしてもらい、診断結果やアドバイスを聞くようにしましょう。家具や大型家電などで隠れて見えない箇所があらならば、床下や屋根裏の内部の調査は実施してもらう方がよいでしょう。