中古住宅の住宅診断(ホームインスペクション)は内装リフォーム前がオススメ

内装リフォーム前

中古住宅の購入に際して、第三者の住宅診断(ホームインスペクション)が当たり前のように利用されるようになってきました。建物の劣化具合を専門家に診てもらって、補修すべき箇所などをアドバイスしてもらえるし、建物の状態がひどいときや致命的な欠陥が見つかったときには購入を中止することもできますから、そのメリットは大きいですね。

また、中古住宅を購入するときにはリフォームをすることも多いです。「中古住宅購入」「リフォーム」「住宅診断(ホームインスペクション)」の3つについて、それらの関連性を考えつつ、適切なタイミングで住宅診断を利用したいものです。

今回は、この3つのことを考えて買主目線で住宅診断(ホームインスペクション)を実施すべきタイミングについて解説します。

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1.中古住宅の購入時の内装リフォームは多い

中古住宅を購入するタイミングでリフォーム工事をすることは非常に多いですが、その工事のなかでも内装工事をする確率はさらに高いです。中古とはいえ、これから住む家の内装が前の住人が使用して劣化していたり、汚れて居たりしたら嫌だと考える人は多いので、当然のことでしょう。

その内装リフォームですが、必ずしも買主が擦るとは限らず、売主がすることもあります。

内装リフォーム

1-1.購入してから買主がリフォーム

多くのリフォーム工事は、購入した買主が引渡しを受けてから実施しています。つまり、所有権が買主に移ってから実施するということです。所有権が売主にあるうちは、買主が自由に工事できないので、基本的にはこのようになるわけです。

購入した後のことですから、買主が希望するリフォームをすることができ、内装材(壁や天井のクロス、床フローリングなど)を自由に選ぶことができるメリットがあります。

1-2.売却する前に売主がリフォーム

中古住宅を売主(その時点の所有者)が売却し始める前にリフォームすることもあります。リフォームして見た目を綺麗にしておいた方が、見学者への印象が良いですから有利に売却できる確率が高まります。こういう理由により売主が先にリフォームしておくこともあるのです。

買主にとっては、購入代金のほかにリフォーム資金を用意する必要がないことはメリットになりますから、一見悪い話ではありません。しかし、大きなデメリットもありますから注意したいところです(詳細は後述)。

ところで、売主が先にリフォームしておくといっても、一般個人の住宅所有者が売り出し前にリフォームするケースはそれほど多くありません。リフォーム資金を用意しなければならない点が大きな壁になっていることも影響しています。

それでは、どういうケースがあるかといえば、不動産会社が売主になっている中古住宅です。前の所有者から住宅を買い取って内装リフォームをしてから再販する事業者は多いので、物件探しをするなかでこれに該当する物件に遭遇する人も多いでしょう。

2.内装リフォーム前の住宅診断(ホームインスペクション)のメリット

中古住宅を売買する際に内装リフォームをすることが多いことは分かったと思いますが、買主が住宅診断(ホームインスペクション)を内装リフォーム前に実施するメリットをご紹介します。逆に言えば、このメリットを得られないことはデメリットでもあります。

住宅診断

2-1.劣化状態・症状を確認できる

建物が古くなれば劣化しているのは当然のことです。新築より中古住宅の方こそ劣化が進行しているし、築浅より築古の建物の方がより劣化が進行していることが多いです。

こういった劣化症状は、目で見えるところに現れていることも多く、床・壁・天井などの内装を詳細に確認することで気づくことは多いです。もちろん、内装以外にも外壁や床下、屋根裏で気づく症状も多いことは言うまでもありません。

ところが、壁や天井のクロスが張替えられていたとしたら、どうでしょうか。張替え直後は当然のことながら、見た目は綺麗になっているはずです。たとえば、張替えする前までは壁や天井にあったひび割れや染みなどの症状が、クロスを張り替えることで一時的になくなっていることが多いです。

ここで大切なことは、「一時的に」綺麗になっているということです。たとえば、染みの根本原因を解決していなければ、しばらくすると同じように雨漏りや結露などによって染みが出てきますし、ひび割れの根本原因を解決していなければ、またひび割れが発生します。

見た目だけを綺麗にしたリフォームは、中長期的に考えれば意味のないことが多いので、注意が必要です。

内装リフォーム前ならば、こういった問題がなく、その住宅の表面に出ている症状を確認することができるメリットがあるのです。

2-2.購入後のリフォームで一緒に補修できる

先にリフォームされていた場合、結果的に隠されてわからなくなった症状に気づきづらくなりますから、それを買主が補修することも売主に補修を求めることもできません。しかし、リフォーム前に気づければ、買主が買ってからリフォームするときに一緒に補修してもらうこともできます。

何かを綺麗にしたいとか、間取りを変えたいといったリフォームと同時に問題箇所を補修すると、工事効率が良く費用負担の面でもメリットが出ることがあります。

買主の立場で見れば、中古住宅はリフォームしていない物件を探して購入し、購入後に自らリフォームするようにした方がよいわけです。購入前に悪い症状を確認しやすく、その症状を解決するときの効率もよくなるわけですから。

ときには、売買契約が成立してから売主がリフォームするという取引を見かけるときもありますが、そういうケースでも住宅診断(ホームインスペクション)はリフォーム工事前に実施しておきましょう。

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