住宅診断(ホームインスペクション)で地盤を確認してもらえるか?

住宅診断(ホームインスペクション)で地盤を確認してもらえるか?

住宅を購入するときには建物のことだけではなく、地盤についても不安を抱えている人は多いでしょう。建物に問題がなくても地盤が弱ければ、建物もダメになってしまうのではないかと心配する人もいます。

一方で住宅購入時に住宅診断(ホームインスペクション)を利用する人が多いですが、この住宅診断で地盤に関する心配が払しょくされるなら便利ですいいですね。住宅診断では地盤についてどこまでわかるものなのか確認しておきましょう。

住宅診断会社・ホームインスペクターの紹介

1.質問:住宅診断で地盤を確認してもらえるか?

住宅を買うときに一般的に利用されている住宅診断(ホームインスペクション)では、地盤のことまでわかるのでしょうか。軟弱地盤ではないか、今後、建物が地盤沈下により傾くことはないかといった心配をするのは、おかしなことではありません。

地盤に関して売主と買主の間でトラブルになることはよくあることなのです。

2.新築住宅なら地盤調査資料を見てもらえることがある

まず、新築住宅における地盤の確認方法を説明しておきましょう。ここであげるような方法で購入予定物件の地盤を知ることができます。

2-1.建物を新築する前には必ず地盤調査を行う

以前は地盤調査をせずに住宅を建築することもありましたが、今では地盤調査をせずに新築することは基本的にはありません。地盤調査をしていない時代があったのは驚く人もいるかもしれませんが、それが現実でした。

地盤調査

今では、土地と建物の大きさや形状などの条件にもよりますが、その敷地内の5つの地点でスウェーデンサイディング式の調査を行うことが一般的です(30坪程度の土地面積で四角形の土地形状であれば、5点が標準です)。

2-2.建売なら契約前に地盤調査資料を閲覧できる

地盤調査を行えば、実施した地盤調査会社がその結果を資料にまとめています。地盤調査報告書や地質調査報告書といった名称の書面です。

購入を希望する物件の地盤について知りたいのであれば、この資料を売主から提示してもらうようにしましょう。地盤調査資料の提出を拒む業者が一部で確認されていますが、大事な資料ですから契約前に提示してもらうように交渉してください。閲覧できるか、写しを頂くことができるはずです。

2-3.注文建築なら着工前に地盤調査を行う

注文建築の場合は、土地を購入する前に土地の売主から地盤調査資料を見せてもらえることはほとんどありません。土地の売買時点では地盤調査をしていないことも多いです。

建物プランを決めてから、そのプランに合わせて必要な箇所について地盤調査することが一般的には多いです。つまり、土地購入段階では地盤の状況について詳しくすることが難しいということです。

3.中古住宅なら物件の状況から推測できることがある

次に中古住宅の場合はどうでしょうか。中古住宅は、購入してすぐに建て替えをしない限りは地盤状況の確認は重要ではないとする意見もありますが、果たしてそうなのでしょうか。

3-1.売主から地盤調査資料を提供してもらう

売主が新築時の地盤調査資料を保管しているようであれば、その書面の提出を求めましょう。既存の建物の下部分で地盤調査した結果があるはずですから、これは非常に良い参考となります。

但し、多くの売主は地盤調査資料を持っておりません。その理由は、地盤調査をせずに建築した住宅であるか、売主や建築会社からその資料を引き継いでいないか、もしくは紛失したからです。建物の図面と一緒に紛失してしまったという売主は少なくありません。

3-2.建物や外構の症状を参考にする

地盤調査資料がない中古住宅では、他に参考となるものがないか確認したいものです。そこで1つの参考となりうるのは、その敷地に建っている既存の建物の状況を確認する方法です。

地盤の状況に対して必要な地盤補強や改良工事がなされていない場合には、その土地上に建つ建物に影響が出ていることがあります。例えば、建物の傾きであったり壁に現れるひび割れであったりです。

地盤とその補強工事に関連するような症状が建物に出ているようであれば、地盤に関して問題を抱えている可能性があると推察することが可能です。これだけをもって結論づけることは困難であっても1つの参考となりうるものです。

また、建物ではなくブロック塀などの外構部分に症状が現れていることもあります。塀の傾きや大きなひび割れがあれば地盤に関連する可能性もあるのです。

但し、建物や外構に現れている症状は、必ずしも地盤に起因するというわけではありませんから、他の可能性もあることを理解しておきましょう。専門家であっても、この症状だけで断定するのは難しく、参考程度の意見と理解しておく方が無難です。

4.住宅診断と地盤

それでは、一般的に利用されている住宅診断(ホームインスペクション)においては、「2.新築住宅なら地盤調査資料を見てもらえることがある」や「3.中古住宅なら物件の状況から推測できることがある」であげたようなことを確認してもらえるのでしょうか。

一般的な住宅診断においては、その対象は建物となっています。つまり、地盤調査資料の確認は含まれておりません。建物に現れている症状を調査しているため、壁や基礎などにひび割れがあれば、その存在を依頼者へ報告するところまでは行います。

しかし、外構部分までは調査対象としない住宅診断会社は多いですから、外構まで診てもらえる会社を探した方がよいでしょう。

住宅診断会社を選ぶときのポイントとにもなりますね。以下のポイントを抑えておきましょう。

  • 地盤調査資料があれば閲覧してもらえるか
  • 外構の状態までチェックしてもらえるか

これによって、地盤に関する心配を完全に払拭できるわけではありませんが、参考とする材料が増えるのはよいことです。一般的な住宅診断では含まれていないものの、含んでいる会社もありますからよく確認するとよいでしょう。

本サイトを運営するアネストの住宅診断では、これらの対応もしています。

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